山口源展

2015年1月10日(土)〜1月25日(日)
PM 1:00ー6:30 木曜日休廊 入場無料



作品「群像」    水彩

   山口源氏は、1986年富士市に生まれ、若い頃に恩地孝四郎の門下生となり、木版画を作るようになります。
1944年(48才)より沼津市江之浦に住み、やがて近くの海岸を散歩した時に拾った流木などを用いた抽象作 品で独自の世界を切り開いています。1956年からは国際舞台でも活躍し、1958年にはルガノ国際版画ビエ ンナーレ展で日本人として初めてグランプリを受賞するなど、すぐれた作品を次々に作りました。しかし、その活 躍にもかかわらず、人にこびない絵づくりをめざし、作品をあまり売りたがらなかったこともあり、現在では知る 人ぞ知る存在です。また、青年時代の放浪生活で培われた物質主義否定の行き方をつらぬき通しました。
1975年山口氏の死後、物だけは豊に溢れ、時間に流されていく現代にあって、氏の作品は観るものに精神の 大切さを語り、また、自己を見つめ、自然を見つめることを示唆しいるように思います。風光明媚な西伊豆を愛し、 そこから生れた作品をじっくりとご覧いただければと思います。